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意外と知らない⁉ 漢方の保険適応と適応外の違い

皆さんは漢方を使用したことがありますか?
 
以前は漢方というと馴染みのないものでしたが、最近は病院などで漢方を処方されることが
当たり前になりつつあります。
 
しかし知名度は上がってきているものの、まだまだ理解度が十分でないようです。
 
そこで、今回は保険適応の漢方と適応外の漢方の違いを解説します。
 
漢方に関して理解を深めるきっかけになればと思います。

漢方薬とは
まずは簡単なおさらいですが、植物や動物、鉱物などを乾燥させた生薬というものを組み合わせて作った
薬を漢方薬と呼んでいます。
 
現在日本では保険診療で扱える漢方処方は148種類あるといわれます。

保険のきかない処方を合わせるともっと多くなります。
 
 
 
保険がきく漢方ときかない漢方
日本で扱われる漢方は保険がきくものときかないものがあります。
 
病院で処方されるものが保険適応の漢方で、一般的な漢方薬店やドラッグストアなどで買えるものが
保険適応外の漢方です。
 
保険適応のものの方が値段も安く買えるのでお得な気がしますが、色々と問題もあります。

問題点
漢方を扱う医師はそもそも東洋医学の勉強をしてきていません。
 
漢方を勉強する場合、医師免許を取得後に自分で勉強するか、MRという製薬会社の営業さんから
情報をもらうか、製薬会社の勉強会やセミナーに参加しないと漢方についてまともに学べません。
 
そのため医師の中には西洋薬のように〇〇病にはこの漢方というように、病名で漢方を処方する方が
少なくありません。
 
本来漢方を処方するのに必要不可欠な診断である、舌診や脈診などを行わない場合もあります。
 
では保険適応の漢方はダメかというとそうではありません。医師の中にもしっかりと勉強し、東洋医学的
な診断を行う方もいます。
 
重要なのは体質や病気の状態に合わせて処方できるかどうかです。
 
漢方は体質、病気の状態を診て診断することを重視します。(証を立てるといわれる)
これがないと漢方の効き目は期待できず、副作用が出るかもしれません。
 
 
 
漢方処方の誤解や勘違い
たまに病院で処方される漢方薬=煎じ薬で、病院以外で処方される漢方薬=それ以外の漢方
思っている方がいます。
 
しかしこれは間違いで、病院でもエキス剤は処方されますし病院以外でも煎じ薬はあります。

また、漢方には色々な種類(剤型)があります。
それぞれの特徴を説明します。
 
漢方の剤型
煎じ薬(湯液)
細切れにした生薬を専用の袋に入れた状態です。この袋と水を土瓶などに入れて30~40分煮込んで
エキスをつくります。
 
効果が高いのがメリットですが、煮込む時間がかかり面倒なのと臭いが部屋にこもるデメリットがあります。
 
代表的な処方は葛根湯、四物湯、黄連解毒湯などで、○○湯という名前の漢方は本来この形で処方する
のが最も有効です。
 
エキス剤
湯液をいちいち煮込む過程を排除した簡易の煎じ薬です。
メーカー側が大量の湯液をつくり、それをインスタントコーヒーのように顆粒状に加工した商品です。
 
効果は直接煎じるよりも低くなりますが、個包装なので保存性・携帯性・品質の均一化に優れます。
 
処方は〇〇湯、〇〇散料(エキス)、〇〇丸料(エキス)などです。
 
散剤
生薬を粉状に粉砕した粉薬です。
香りが良く、ストレス・自律神経系に効く薬や胃腸関連の薬に多いタイプです。
 
エキス剤に比べるとやや飲みづらく、湿気や長期保存の点で劣ります。
 
代表的な処方は四逆散、加味逍遥散、五苓散、平胃散などで〇〇散と書いてあります。
 
使いやすくエキス化された〇〇散料エキスなどがありますが、散剤に比べて効果が劣ります。
 
丸剤
粉にした生薬をハチミツなどで丸く固めたものです。
 
香りが良く散剤よりも飲みやすいですが、個包装されていなかったり商品が少ないなどのデメリット
もあります。
 
代表的な処方は六味地黄丸(六味丸)、桂枝茯苓丸、牛車腎気丸などで〇〇丸と書いてあります。
〇〇丸料エキスのような形は効果が劣ります。
 
 
 
まとめ
いかがだったでしょうか。
同じ漢方の処方でも色々と違いがあります。
 
実際には漢方の効果は診断方法だけでなく、細かく分けると処方する漢方の生薬のグレード、濃度も
関係してきます。
 
しっかりとした東洋医学的診断に加え、漢方の生薬にまでこだわったところがあればベストといえるでしょう。

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